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その他精神疾患のサイン・症状
精神疾患には、様々な種類がありますが、その一部についてご紹介します。
パニック障害
身体には何の異常もないはずなのに、美容院やバスの中などで、突然胸が苦しくなったり、動機がしたり、めまいがしたりして、このまま死んでしまうのではないかと思うような恐ろしい不安に苦しむ人がいます。パニック障害と呼ばれる病気を持つ人です。
パニック障害は、気のせいとか、気が小さいからなるというものではありません。突然、何のきっかけもなくパニック発作というものが起こってきます。
発作は反復して起こってきます。パニック障害は、この発作が繰り返され、発作に対する不安や回避行動を伴ってくる病気です。時にはうつ病を発症することもあります。日常に支障が出るときには、専門家による適切な治療が必要となります。
社交不安障害(社会不安障害)
人前に出ると顔が赤くなったり動機がしたり、手足が震えて喋れなくなったりする人がいます。他の人から注意されることを恐れて、集まりに出て行くことを避けたり、人と一緒に食事ができなかったりします。人との交流を避けて家にこもりがちになり、不登校やひきこもりの原因となることもあります。
内気な性格などど思われたりしますが、日常生活に支障がでるようになれば、単に内気な性格などではなく、病気としてとらえていくことが必要です。
強迫性障害
自分の意思に反して、ばかばかしいと思う考えや不快な考えが頭に浮かんできて苦痛になります(強迫観念)。
また、無意味で効果が無いとわかっているのに繰り返してしまう行動(手洗い、モノを順番に並べる、戸締りを何度も確認するなど)を止められずに、強い苦痛を感じることもあります(強迫行為)。
こだわりが強いとか、神経質な性格だと誤解されることもありますが、止めたくても止められない病気としてとらえ、適切な治療につなげることが大切です。
その他精神疾患の治療・支援
パニック障害・不安障害や強迫性障害には、様々な治療法が開発されています。薬物療法だけでなく、心理療法や精神療法などが組み合わされて用いられます。
1)薬物療法
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SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
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SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
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三環系抗うつ薬
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ベンゾジアゼピン系薬物(抗不安薬)
2)心理療法・精神療法
- カウンセリング
- 認知行動療法
身についた身体感覚の誤った解釈を修正し、正確に認知できるようにしていく療法です。
家族・周囲の対応について
パニック障害、社会不安障害、強迫性障害など、回復には長い期間を要することもあります。そのため周囲の理解が得られず孤立することがよくあります。強い不安に苦しんでいる人にとって、あたたかく見守り理解してくれる人がいることは大きな支えとなります。
叱咤激励ではなく、その人のこころのそばにいることを心掛けてあげてください。周囲が安心感を与え、ともに不安を受け止めていくことが大切です。ゆっくりあせらずに治療できるようにしていきましょう。