双極性障害(躁うつ病)

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担当 : 障害保健支援課 / 掲載日 : 2024/02/29

双極性障害(躁うつ病)とは

うつ病だと思いながらも、極端に調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害(躁うつ病)の可能性があります。 双極性障害では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。躁状態になると、眠らなくても活発に活動する、次々にアイデアが浮かぶ、自分が偉大な人間だと感じられる、大きな買い物やギャンブルなどで散財するといったことがみられます。

躁状態ではとても気分がよいので、本人には病気の自覚がありません。そのため、うつ状態では病院に行くのですが、躁状態のときには治療を受けないことがよくあります。しかし、うつ病だけの治療では双極性障害を悪化させてしまうことがあります。本人だけでなく、周囲の人も、日頃の様子や気分の波を見守り、躁状態に気づくことが大切です。

双極性障害のサイン・症状

躁状態のサイン

  • 睡眠時間が2時間以上少なくても平気になる
  • 寝なくても元気で活動を続けられる
  • 人の意見に耳を貸さない
  • 話し続ける
  • 次々にアイデアが出てくるがそれらを組み立てて最後までやり遂げることができない
  • 根拠のない自信に満ちあふれる
  • 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む
  • 初対面の人にやたらと声をかける
  • 性的に奔放になる

うつ状態のサイン

うつ病のページを参照

双極性障害の治療・支援

双極性障害の治療には薬による治療と心理社会的アプローチがあります。

「こころの悩み」とは異なり、カウンセリングだけで回復が期待できるものではありません。薬物療法を基本に治療法を組み立てていきます。

薬の飲み方

双極性障害は、躁状態の時と、抑うつ状態の時と、症状が安定している維持期において治療法に違いがあります。主に用いる薬は、気分安定薬や非定型抗精神病薬となりますが、症状が多様な双極性障害は特に薬の使い分けが難しく、主治医によく相談して治療を受ける必要があります。中には血中濃度を測りながら慎重に投与量を決める必要がある薬もあります。正確なデータをとるためにも、処方された量と回数をきちんと守ることが大切です。

また、双極性障害のうつ状態に対して使う薬は、うつ病の時に使う薬とは違います。うつ病に効く薬は、双極性障害のうつ状態には効かないのです。治療してもなかなか治らないうつ病が実は双極性障害だった、ということもしばしばあります。

心理社会的治療

心理社会的治療だけでは双極性障害の治療は成り立ちませんが、薬物療法と併用しての心理社会的治療は治療を順調に進めるうえで役立ちます。といっても、双極性障害に必要な心理社会的治療は、いわゆるカウンセリングではありません。本人が自分の病気を知り、それを受け入れ、自ら病気をコントロールすることを援助する心理教育と言われるものです。
心理社会的治療によって自分の再発のきざしにすぐに気づいて、対応することができるようになれば、再発時に早期に治療を始めることもできます。再発を放置することは双極性障害を悪化させることにつながるので、これは重要なことです。



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