【取組紹介Vol.22】野球を通して広がる、地域とのつながり。高知ファイティングドッグスの取り組み

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掲載日 : 2026/08/24

今回は、高知家地域共生社会推進宣言団体である、プロ野球独立リーグのチーム「高知ファイティングドッグス」にインタビューを行いました。

地域イベントや学校訪問など、グラウンドの外でも地域の人々との交流を大切にしている同チーム。主将の海辺眺選手に、地域との関わりに込める想いや、地域の人々と接する中で感じていることを伺いました。

また、「佐川町チャリティビアガーデン」で来場者と触れ合う選手たちの様子もお届けします。

 


サムネイル

高知ファイティングドッグスの主将・海辺眺選手(左)と釣谷俊介選手(右)

 

 

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高知ファイティングドッグス

2005(平成17)年の四国アイランドリーグ発足時に誕生した、プロ野球独立リーグ「四国アイランドリーグplus」に所属する野球チーム。NPB(日本プロ野球)を目指す選手の育成とともに、地域の活性化や地域貢献、人材育成にも取り組んでいます。佐川町・越知町をホームタウンに、高知県内各地で活動しています。

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「高知家地域共生社会」では、介護や子育て・就労困難者のサポートなど、分野を超えた包括的な支援体制の整備を進めています。その実現に向けて取り組みを行う県内各地の実践事例をご紹介します。

 

高知で出会った、地域とともにある野球


前編2

海辺眺選手。2024(令和6)年に「高知ファイティングドッグスに入団」。

                        2026(令和8)年シーズンのキャプテンを務めている。

                        試合ではレガースや手袋を着けずにプレーするのが、小学生の頃から続く

                        海辺選手のスタイル。

 

-野球を始めたきっかけと、高知ファイティングドッグスに加入した経緯を教えてください。

出身は神奈川県横浜市です。父と兄が野球をしていた影響で、4~5歳頃から野球を始めました。

その後、山梨県の大学に進学して野球を続けていたところ、大学の大会を見に来ていたファイティングドッグスのスタッフの方に声を掛けていただいたことが、加入のきっかけです。

実は両親いずれも高知県出身で、今も祖父母が高知市と南国市に住んでいます。小さい頃から高知を訪れていたので、ファイティングドッグスに加入し、高知でプレーすることになったのも不思議な縁を感じますね。

 

-実際に高知でプレーするようになって、感じることはありますか。

学生野球の頃は、観客といえばほとんどが選手の家族でした。でも今は、若い方から年配の方まで、幅広い世代の方が試合を見に来てくれます。

高知に来て、「地域のみんなが応援してくれている」というのを感じるようになりましたね。

 

-現在は主将を務められています。チームをまとめるうえで意識していることを教えてください。

監督から「チームで決めたことを、細かいところまで一番徹底しているから」と言ってもらい、キャプテンに選ばれました。

個性的な選手が多いので、必要なことは根気強く伝えるようにしています。キャプテンになってからは、以前よりも周りを見るようになり、これまで気付かなかったところにも目を向けるようになりましたね。

 

「チームだけでは成り立たない」地域に出て気づいたつながり

-チームと地域との関係についてはどのように感じていますか。

やはり、地域の方の応援なくして、チームは成り立たないというのは感じますね。「恩返し」というのとは少し違うかもしれないですけど、地域の方も含めて、みんなで勝っていきたいという気持ちはあります。

 

-そう感じるようになった、印象的な出来事はありますか。

最初に地域のイベントに参加した時ですね。それまでも応援してくれる人がいることはわかっていましたが、実感まではできていなかったんです。でも、実際に交流し、「いつも応援しています」と直接声を掛けてもらったりして、「本当に応援してくれているんだ」と感じました。「地域とつながっている」という実感が湧いたのも、その時でしたね。

 

-イベントだからこそ出会える方もいらっしゃるのでしょうか。

そうですね。野球が目的ではなく、たまたまイベントに来たという方もいます。そういう方から「今度、試合を見に行くよ」と言ってもらうこともあります。そして、実際に球場へ来てくれたり、その後も何度か足を運んでくれたりする方もいるので、うれしいですね。

 

「応援してくれる人のために」変わっていった野球への想い

-地域の方と直接触れ合うようになって、海辺選手ご自身の気持ちにも変化はありましたか。

チームに入ったばかりの頃は、自分のために野球をしているという気持ちが大きかったです。もちろん今も自分のためではあるんですけど、地域の方と接する中で、「いつも応援してくれる人のために」という気持ちも少しずつ芽生えてきました。

特に新人の選手は、最初は地域の方のことや、ファンのありがたさもなかなかわからないと思います。でも、イベントに参加して直接触れ合う中で、応援してもらえるありがたさがだんだんわかってくるんじゃないかなと思います。

 

-実際に、応援してくださる方の言葉に励まされたこともありますか。

あります。今年の最初の頃、自身のプレーの調子が悪くて、「野球が嫌だな」と思うくらいまで成績が落ちた時期があったんです。その時に「いつも頑張っているのを見ているよ」とファンの方に声を掛けてもらったことが、本当に励みになりましたね。

全ての試合に勝てるわけではないですし、劣勢で点差が離れてしまうこともありますが、それでも応援してくれるのは、やっぱり力になります。

 

-球場では、ファンの方同士の交流も生まれているそうですね。

そうですね。ファンの方同士が仲良くなっているのは感じます。新しく見に来た方に、いつも来てくれている方が話し掛けていることもあります。試合中に客席を見ると、ファンの方同士で話している姿も見えますし、野球をきっかけに、そういうつながりも生まれているのを見かけると、うれしくなりますね。

 

 

一緒に楽しむことから広がる、地域とのつながり

-海辺選手は、子どもから高齢者まで、幅広い世代の方と交流されているかと思います。高知の皆さんにはどんな印象を持っていますか。

とにかく皆さんパワフルですね。小学校へ野球を教えに行くと、子どもたちは本当に元気いっぱいです。野球をやったことがない子がバッティングを体験して、「楽しかった」と言ってくれるとうれしいですね。

試合を見に来てくれるおじいちゃん、おばあちゃんもすごく元気。子どもから年配の方まで、皆さんからパワーを感じます。自分はどちらかというと静かな方なので、少しそのパワーをもらいたいですね。

 

-イベントで地域の方と接する時には、どんなことを大切にされていますか。

一緒に楽しむことです。自分たちがつまらなそうにしていたら、来てくれた方も楽しくないと思うので、盛り上げながら自分たちも楽しむようにしています。

こちらだけが楽しむのでも、来てくれた方だけが楽しむのでもなく、一緒に楽しむ。そこは大切にしています。

 

-最後に、主将としてこれから地域の皆さんとどんなチームをつくっていきたいですか。

勝っている時はもちろん盛り上がると思います。でも、負けている時でも、みんなで盛り上がれるようなチームにしていきたいですね。そして、高知県の方々のように熱く!地域とのいろいろなつながりを持つためにも、選手のみんながもっと意欲的にイベントへ参加してくれたらいいなと思っています。

 

 

笑顔と会話が広がる「佐川町チャリティビアガーデン」


ファイティングドッグス2

小さな子どもから大人まで幅広い世代が参加し、歓声が上がった「ストラックアウト」

 

-2026(令和8)年7月に佐川町役場前駐車場で開催された「佐川町チャリティビアガーデン」を訪れ、地域の方々と交流する選手たちの様子を取材しました。

 

この日は、高知ファイティングドッグスから海辺選手と釣谷選手が参加。ブースではストラックアウトが行われ、選手たちは参加者に声を掛けたり、的に当たると一緒に喜んだりしながら交流していました。

印象的だったのは、選手たち自身も楽しんでいたことです。インタビューで海辺選手が話していた「一緒に楽しむ」という言葉が、そのまま目の前に広がっていました。

普段から試合を応援している方だけでなく、ビアガーデンで初めて選手と触れ合う方もいます。こうした地域での交流が、高知ファイティングドッグスをより身近に感じてもらう機会にもなっているようです。

 

 

今回のお話で特に印象に残ったのは、海辺選手の「地域の方も含めて、みんなで勝っていきたい」という言葉です。

地域のイベントに足を運び、顔を合わせ、言葉を交わす。そうした積み重ねの中で、選手たちは応援してくれる人の存在を身近に感じ、その声を力に変えています。そして、選手たちが地域へ出てともに時間を過ごすことも、人と人との新たな出会いを生んでいました。

高知ファイティングドッグスには、次のステージを目指して挑戦を続ける選手たちがいます。地域からの応援が選手たちの背中を押し、その挑戦する姿が、今度は地域に夢や楽しみを届けていく。そんな関係が、この先どのように広がっていくのか楽しみです。

 

高知ファイティングドッグスの皆さま、ありがとうございました。

 

 

記事執筆:是永 裕子

 

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